中2自殺、遺族と出水市和解 解決金200万円 鹿児島地裁

中2自殺、遺族と出水市和解 解決金200万円 鹿児島地裁
時事通信 2021/6/29(火) 11:04配信

 鹿児島県出水市で2011年、市立中2年の女子生徒=当時(13)=が自殺したのはいじめが原因だとして、遺族が市に計1200万円の損害賠償を求めた訴訟は29日、鹿児島地裁(古谷健二郎裁判長)で和解が成立した。
 
 他の生徒からかばんを蹴られたなど10項目の事実などについて市側が陳謝し、解決金200万円を支払う内容。いじめの有無や、自殺との直接的な因果関係には触れられていないが、女子生徒の自殺後に制定されたいじめ防止対策推進法などに照らせば、いじめを想定して対応すべきだったとした。

 遺族は14年、自殺後に市教育委員会が全校生徒に実施したアンケート調査結果の開示を求める訴訟を起こし、固有名詞などを除き開示を命じる判決が確定。アンケートにいじめをうかがわせる記述があり、遺族は再調査を要請したが市側が応じなかったため、17年に賠償訴訟を起こしていた。

 和解成立後に記者会見した女子生徒の祖父中村幹年さん(71)は「いじめに相当する事実が認められた。教訓を今後に生かしてほしい」と話した。 

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